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生かし生かされ生きる


大変に暗い話になりますが、祖母が入院しています。

昨年、父方の祖母が脳梗塞を患い、一時はどうなるかと思っていましたが、
最近は病気のことを忘れるくらい元気に過ごしています。

今日、入院しているのは母方の祖母でして、
お正月は一応家族一緒に食事をして、会話も出来て、自分で起きて歩いてトイレにだっていっていた。
それから僅か数日のうちに、入院し、そのまた数日のうちに危篤状態となりました。

現実問題として、この状況を素直に受け入れるのが困難なくらい、全く信じられないような急激な悪化具合です。人の弱さを痛感します。

家族が思い出すのは、数年前に祖父が他界した時と状況が似ていること。
薄れゆく命を前に、母は一見普段と変わらない様子で振る舞っています。その心情を察することすら私には辛い。あの頃、祖母が強く見えた姿と重なる部分があります。

家事等は私たち兄弟で出来るだけこなしている最近の毎日ですが、しばらくは気の抜けない日々が続きそうです。

私はまだ若く、これからどんどん新しい世界へ踏み出して、今よりもっと成長していくという発展的で明るい将来ばかりを思い描いてきましたが、その影で老いていく家族や静かに変化する周りの様々な環境に気がつき、胸の奥を掴まれたような苦しさを感じています。



祖母は一日一日確実に弱り、着実に人間らしさを失っている。
その姿はあまりにショッキングで、現実の世界であると冷静に判断できないくらい悲惨な光景でした。
生きて呼吸をしているというよりは、喉の奥で空気が押し出され、押し出された反動でまた吸い込んで、
というただその繰り返しを続けているだけ。たまにリズムが崩れ、痛々しい音を立てる。逃げ出したくなります。

これを、人が生きていると呼ぶのだろうか。ここまでして生かしているのは何なんだろうか。
こんなのが本当に正しいことなんだろうか。。。自分もいずれ、自分の意志も何も無く苦しんで見苦しく生かされ死んでいくんだろうかと考える。無意味な延命治療よりも、もっと良い死期のあり方を考えてほしいと願います。
何が人として幸せで、どんな死に方が家族にとって幸せなのか。



しかしながら、
病気の前にほとんど無力な私たちの傍ら、嫌な顔せず、暗い顔せず、手を抜くことなく患者と向き合う看護婦の方々には頭が下がる思いである。彼女たちは、自分なんかよりも精神的にも体力的にも、数倍タフで、数倍心が広く、仕事熱心で人間味がある。看護婦という仕事は、不真面目な私にはとても務まらない。まったく立派な職業だと感心します。

by I_love-JESUS | 2010-01-18 00:05  

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